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2010年08月 アーカイブ

アメリカの大恐慌 3

しかし、恐るべき神の裁きの日は、突如としてやってきます。

まず10月24日の「暗黒の木曜日」の暴落、続いて29日の「暗黒の火曜日」に一段と落ちこみ、11月13日の大底まで転落を続けました。

その間ニューヨークはもちろん、アメリカ中が人びとの阿鼻叫喚に包まれました。

それは直ちに世界中にこだましていきます。

この株式市場の崩壊がやがて世界恐慌に火をつけることになったのです。


さきほどの9月3日の高値からわずか2カ月足らずで、株式の多くは紙くず同然となりましたが、花形優良株でも半値を切っています。

たとえば9月3日から11月13日までの間に、GE株は396ドルから168・5ドルへ、GMは73ドルから36ドルへ、RCAは101ドルから26ドルへと激落。

資産株とみられる銘柄でも、AT&T(電話)304ドルから197ドル、ニューヨーク・セントラル(鉄道)256ドルから160ドル、USスティール(鉄鋼)26ニドルから150ドルへと、軒なみ落ちこみました。

1920年代、「永遠の繁栄」を謳歌していたかにみえたアメリカ経済が、こうも脆くも崩れるとは誰も予想しなかったのです。

当時の代表的経済学者で、エール大学教授は、あの「暗黒の木曜日」の直前まで、彼の「不滅の予測」といわれる「株価は永遠の高原とみられるところに達した」という主張を続けていました。


しかし、9月はじめに381というピークに達したダウ・ジョーンズ株価指数は、その後下がり続け、11月なかばには200を割りました。

そしてついに、1932年には41の底に達しました。

アメリカの大恐慌 4

少し数字を拾って見ただけでも、その恐慌の激しさを知ることができます。

1929年の繁栄の絶頂期には、アメリカの国民総生産額(GNP)は、実質でみて1044億ドルから、1933年は742億ドルに低下しました。

これに伴って、この間1人あたりGNPも857ドルから590ドルに落ちこんでいます。

これは1907~11年の平均レベルより低く、人びとの暮らしは20年も前のタフト時代に逆行してしまったのです。

つまり1920年代の繁栄は「永遠」どころか、完全に泡と消え、今世紀はじめに戻ってしまったことになります。


失業者の数は1929年には150万人と労働者総数の3・1%であったのが、1933年には1263万人に達しました。

このことはアメリカ人の働き手の4分の1以上が失業していたことになりますが、その数はもっと多く、3分の1という人もいます。

他方農村ではさらにひどく、農業所得は1929年には130億ド.ルであったのが、1932年には55億ドルまで下がってしまいました。

農産物価格は1929~33年の間に61%低下。

たとえば小麦は1925年には1ブッシェル1・435ドルもしましたが、1932年にはわずか38セントになっています。


また銀行の倒産は1928~29年の好況期でも549行と結構多かったですが、恐慌とともに1500行以上に達しています。

さらに19311年から33年にかけて、「銀行休日」の波が拡大して危機の様相を一段と深めました。

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